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2009年4月

梅とウグイス

1月下旬各地で梅の便りが聞かれるようになった.今年は 温暖化の影響か,やや例年より早いらしい. この時分は我が家でも小梅(信濃小梅と思われる)が咲き始めた.

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我が家には、小梅より後から植えた野梅性の白い花の白加賀、アンズとの交雑種と言われている赤花の名前は判らないが豊後、紀州みなべ町で誕生した赤花の南高梅、各1本がある.これ等はまだまだ此の時点では固い蕾だった.
世間では,梅は全部同じ時期に咲くと思って居るらしい.が小梅以外は小梅より半月程遅れてこの辺りでは咲く.

因みに、「皮が薄く果肉が厚く柔らかい」南高梅は高田貞楠さんなる人が栽培していた梅の1本を育て継いで、名づけ親の勤務していた南部高校に因んで名付けられたという事である.

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みなみべ町は昨年6月4日のブログ「松そして万葉集」の有間皇子が松ヶ枝に詩を結んだ場所でもある.

梅は中国原産で約千五百年前に日本に伝えられたと言われている.中国からは,青梅を真っ黒に燻し焼きにした烏梅(うばい)が薬として入って来た.

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原産地、中国には、私の極く貧弱な知識では梅に関した漢詩は見つからない.白居易は長恨歌の中で、春を「春風、桃李 花開く日
と詠み、梅、桜は出ない。兎に角、中国では梅は余り馴染みが無い様である

日本では万葉集にも百以上の詩、天神様の飛梅のような伝説、数々の名梅花園、紋章尾形光琳の名画などと梅に関すること、無限であるPhoto_4

漸く冬の寒さも和らぎ、そこはかとなく香りして、花の素朴で清新さに日本人の心を打つものがあるのだろう.当時の詩は花と言えば、桜と梅だけを指したようである。ただ桜には香が無いと言うことも区別の1つらしい。

桜も梅も共に植物学上ではバラ科サクラ属で親類みたいな物だ。桜に就いても書きたいが、ささやかな農園には桜が無いので中止。
古今集、百人一首に、紀貫之は 「人はいさ心もしらずふるさとは 花ぞ昔の香ににほひける」と詠った。桜は香は無いので、当然梅であろう。蛇足だが伊勢大輔は「いにしえの奈良の都の八重桜 けふ九重ににほひぬるかな」と詠っていて、八重桜は桜でも香があるのだろうか

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中国と異なり、日本では薬としてで無く、梅干、梅漬け として利用が主流で、鑑賞用なども加えると、品種も実に300種類もあるらしい.我が家では小梅は赤紫蘇の塩漬け、大きい品種の梅は1度薄塩漬けして、種を取ってもう1度漬け直す.此の種取り作業が以外に大変なのだ.

梅干しは更に大変である.プロは機械化で楽に、良好な物を作るだろうが、我が家では、旧態已然、真夏、簾の上に並べて干し、2~3時間毎に日傘をさして、炎天下にひっくり返す大変な作業の産物である.

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ところが、晴天の霹靂の言葉は此の場合、当て嵌まらないかも知れないが、突然、思い懸けずウグイスが帰ってきたのだ。4/10朝早く5時半過ぎ雨戸を開けたら、鳴いている、「きょきょけきょ」、「ほけきょ」、まだまだ下手だが懸命に鳴いている。以来、習性だろう、あっち、こっちと止まることなく、移動しながら、ひねもす、鳴いている。霞み、菜の花咲く中、ウグイスのなき声は春の長閑さを感ずる。
梅(の時期)にはウグイスである。

Photo_9 閑話休題、昔、小学校には給食が無かった.アルミの弁当箱には日の丸弁当と言って、真ん中に梅が必ず入っていたし、遠足の海苔巻きのおむすびの中にも梅があった.懐かしい.梅に含まれているトリテルぺノイドなる難しい名前は知らなくても、昔から人々は抗菌作用を経験で知っていたのだ.

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